2017年3月26日〜28日、国際基督教大学高等学校(以下、ICU高校)においてGLBC 問題解決編を実施しました。
同校においては4年前よりGLBCが定期開催され、夏はリーダーシップ編、春は問題解決編の実施が恒例となりつつあります。
今回のGLBCは6回目。受講生は毎回ほぼ入れ替わり、またプログラム自体もアップデートを重ねています。私たちも一回一回を新鮮な気持ちで望んでいます。おなじみの特別セッションは素晴らしい2名の講師を新たにお迎え!これは楽しみですよー!
2017年3月26日〜28日、国際基督教大学高等学校(以下、ICU高校)においてGLBC 問題解決編を実施しました。
同校においては4年前よりGLBCが定期開催され、夏はリーダーシップ編、春は問題解決編の実施が恒例となりつつあります。
今回のGLBCは6回目。受講生は毎回ほぼ入れ替わり、またプログラム自体もアップデートを重ねています。私たちも一回一回を新鮮な気持ちで望んでいます。おなじみの特別セッションは素晴らしい2名の講師を新たにお迎え!これは楽しみですよー!
DAY 1
受講生27名を含む全員が朝8:30、会場となるセミナー施設に集合しました。
これから3日間、寝る以外のほぼ全ての時間を共に過ごすことになるでしょう。ここ数回のGLBCではスケジュールに計画していなかった時間帯までも惜しんで作業に充て、熱心に活動する様子が往々にして見られました。「寝る以外のほぼ全て」は何ら誇張ではなく文字通りそうなるかも知れないのです…
ところで今回はICU高校の生徒に加えて社会人が2名、特別受講生として参加なさいました。彼らは普段は学校と密接に関わるビジネスをしながらも生徒を間近に見ることがなかったと言います。GLBCが良い機会になればと学校側の了承を得て実現しました。彼らの活躍にも期待しましょう。
GLBC最初のアクティビティはチーム作り。チームの名前や3日間過ごす上でのルール作りをします。ルールを破った場合のペナルティも。「腹筋1000回!」とか絶対できないorやらないペナルティは無しですよ(笑)
次に「正解がない問題」についてどのように考え、自分なりの答えにアプローチするかを体験してもらいます。
講師から出されるいくつかの問いについて各自の答えと、その理由や根拠もあわせて持つ。場合によっては人前に晒すのを憚られるようなことを考えるかも知れない。それによって痛みを伴うかも知れない。しかし答えを出すのが怖い、答えが分からないと思考停止になるのではなく、正解がないのだから自分の答えを出すことを恐れず取り組めばいい。勇気を必要とするこの姿勢はGLBC最終日まで過ごす上でのあらゆる基礎になります。ここでしっかりと各自の胸に刻んでもらいましょう。
午後は問題解決に有用ないくつかの手法を紹介します。
テラスおなじみの“割り箸”や“パエリア”、“同窓会”といったアクティビティ。テクニカルな難しいテーマも楽しいグループワークを交えてやれば理解が進みますね。
ところでGLBC 問題解決編では最終日に、各チームに事前に与えられたテーマ(社会課題)について「何が問題か」「仮説を立て、解決案を図る」をプレゼンテーションする時間が設けられています。3日間のブートキャンプの成果が問われる瞬間でもあり、毎回どのチームも極度の緊張とストレスの中に放り込まれます。
今回も同様にここで全チームへとテーマが伝えられました。
どよめく場内。
「マジかよ・・・」のため息があちこちから聞こえてくる、そんな雰囲気です。
そりゃそうだよね、みんな何やるか知らないで参加してるんだもんね(笑)
と言うのもICU高校においてGLBCは、ありがたいことに募集即満席になるほどの人気プログラムに位置付けてもらっているそうです。GLBCはリピート禁止なので次はもう参加できない。その代わりGLBCを経験した生徒は友達や後輩へ口コミで広げてくれる。その際にプログラム内容を秘密にしてくれるそうなんです。「参加してみれば分かるよグヒヒ」みたいに。
ですから彼らにとってはひとつひとつの出来事全てが新鮮で、こちらとしても非常に嬉しいリアクションをしてくれるわけです(笑)
午後の残りは与えられたテーマの検討時間として使ってもらいます。さあGLBCの本番の幕開けだ!
夕食をすませ、いよいよGLBC恒例の特別セッションの時間を迎えました。
お一人目にお招きした講師は岡崎 亜沙子さん。3Dプリンタやレーザーカッターといった近年のモノづくりに革新をもたらしているデジタルファブリケーションのプロフェッショナルです。彼女のデジファブ愛あふれる授業の模様をぜひご覧ください。
講師・岡崎 亜沙子さんの特別授業“はたらくをつくる”
DAY 2
9:00スタートのはずが、7:15にはすでにちらほらと人影が。
作業をしたければ早めに始めていいよ、と前夜伝えていたのですがまさか本当にいるとは…
まだ明日も残っているし、今日も夜遅くまであるし、無理は禁物だよ?
なによりそのペースに付き合う大人陣の身にもなって!(激涙)
このタイミングで社会人チームに1人、仲間がjoinしました。ICU高校の先生です。前回も参加してくださいましたが今回も高校生と同じ目線、同じ条件で自らブートキャンプへ飛び込んでくれた頼もしき志願兵!これで受講生は総勢30名に。
さて授業は定刻開始。前日のrecapを軽く終えると早速、お二人目の講師による特別セッションです。渡邉 賢一さんは内閣官房のクールジャパン戦略委員や地域活性化伝道師として、体験を通じた文化の発信をテーマに様々な活動をなさっています。その取り組みや立ち回りは大人が見ても惚れ惚れするほどスマートで、エレガント。高校生には「あんな大人になりたい!」となおさら輝いて見えたことでしょう。ぜひその模様をご覧ください。
講師・渡邉 賢一さんの特別授業“体験をデザインする時代”
午後は問題解決の“解決”にフォーカスしたテーマのアクティビティーを次々と行ないます。
疲れがピークになる頃ですが時間は待ってくれません。授業は早めに切り上げて残りを彼らの作業時間に割り当てました。
夕食をはさんで、夜間も作業を続けます。
時刻は夜9時。各チームの方針がなんとなく見え始めた頃に悪魔の時間が訪れます。
中間レビュー
各チームごとの現在の状況に対して講師陣から容赦のない質問攻め、ダメ出し、辛辣な意見が繰り出されます。うんざりした顔になることもあれば、食いついてくることもあり、中にはわりと良くまとめてきているチームもあります。事実そのままでは何かを伝えようとするにはディテールが全くもって不十分で、軸が定まってすらいないケースがほとんど。基本GLBCの最中は彼らのアウトプットに大人陣が口出しする機会は滅多にありません。ダメ出しの中にちゃんとアドバイスも入れ、彼らのポテンシャルをグッと引き上げられるのはこの中間レビューしかない。「これをやらなかったらどうなっていたか…」前回のGLBCで私たちも学びました。それほどまでに中間レビューは大切な時間なのです。
DAY 3 (FINAL DAY)
最終日。小一時間ほどでプレゼンテーションをテーマとする軽いインプットを行ない、残りの時間全てを彼らに与えます。およそ5時間。たっぷりあるように思えますが実のところ残酷なくらいあっという間です。
そしてその時が訪れます。
部屋を発表用に模様替えし、プレゼンテーションが始まりました。
今回、いつもと違う点があります。
それはゲストがいないこと。
これまでは必ず最終日のこの時間に誰かしらのゲスト、しかも評価者となるゲストを校内外からお招きして発表をご覧いただきました。生徒たちの緊張や不安はゲストの存在から来るものと私たちは勝手に想像していたのですが…
目の前にいる彼らの顔にも同じ緊張や不安の色がありありと浮かんでいる。
この日初めて理解しました。
ゲストの有無は関係なかった。
彼らは常に自分と戦っていたんだ、と。
ゲストがいない部屋。いるのは3日間を過ごしてきた仲間たちだけ。なのにこれほど張り詰めた空気になるのか。厳かに、かつ淡々と。1チームずつ発表を終え、忌憚のない質疑応答が生徒同士でなされ、次のチームへ。こうして全ての発表が終わりました。
その瞬間の開放感といったら!
いかにGLBCの最中ずっと追い込まれていたか。何のために自分はこんなヒドい目にあっているんだろう、という疑問さえ湧かないほど(笑)ストレスまみれだったかもしれません。
「こんな合宿、二度と出るかー!」
と思う一方、
「他のヤツも同じ目に合わせてやろうグヒヒ」
そして次回のGLBCも即満席に…(笑)
今夏と来春の開催もすでに決定しています。
さて次の犠牲者は誰かな?何人かな?
いつもいつも学校の完璧なサポートに支えられ、無事に運営できている有り難さを噛み締めています。心よりお礼を申し上げます。