講師・渡邉 賢一さんの特別授業“体験をデザインする時代” [国際基督教大学高等学校] (2017.3)
2017年3月27日、国際基督教大学高等学校においてテラス特別講師・渡邉 賢一さんによるワークショップ“体験をデザインする時代”を実施しました。

2017年3月27日、国際基督教大学高等学校において実施したGLBCの2日目の特別講師として渡邉賢一さんがお越しくださいました!

渡邉さんは内閣官房のクールジャパン戦略委員や地域活性化伝道師として、体験を通じた文化の発信をテーマに様々な活動をなさっています。

爆買いに象徴されるインバウンド・ドーピングが切れてきた感があるのは気のせいではなく実際にその通りで、その裏にはある変化があると言います。

20%

これは世界人口に占めるパスポートを持つ(=海外旅行できる)人口の割合だそうです。およそ14億人。彼らが海外旅行に求める目的は年収が増えるに従ってモノから体験(エクスペリエンス)へと移る。爆買いの収束はここに原因がある、と。

実際に日本へ体験を求めてやってくる海外旅行客は年々増加している。モノ中心だった日本文化の発信を体験中心へと変えていけば、さらにブランディング効果を高めていけるのではないか。

Diamond Route JapanJAPAN HOUSEの取り組み紹介に始まり、インターネットを使ったフックの見つけ方や社会課題をプロジェクト化する手法といった非常にテクニカルな、これは門外不出の情報なのでは…とさえ思える(笑)お話を惜しみなく伝えてくださいました。

生徒たちも渡邉さんの底知れない話題の引き出しの多さにグイグイと引き寄せられていたようです。

渡邉さんが様々進めてきた全ての取り組みで一貫していることがあります。それは彼の言葉を借りると、

異文化の中に共有価値を見出し、最適な伝え方を整理する

文化間のギャップに隠れた価値を探せば、それがチャンスになる。もはや誰もが知る事実ですが、これには大きな誤解があると言います。お互いにとっての価値でなければならない。日本と海外で“KIMONO”の単語が持つ意味の違いを例に解説していただきました。一方的な思い込みで文化を伝えても不十分であり、相手のニーズに応えるものにして初めて受け入れてもらえる、と。

生徒と一緒に聴講する大人たちも思わず唸るほどの大きな気付きを与えられました。

授業の後半は渡邉さんが現在進行形でオファーを受けているいくつかのリアルプロジェクトを題材に、その解決案をプランニングしてもらうグループワークです。

今回は国際基督教大学高等学校の生徒を対象に実施されましたが、同校は全校生徒の70%近くが帰国子女という本物の多文化共生が土壌としてあります。

このワークはまさに彼らが大好物な内容で、尽きることない意見を持つチームメンバー同士で非常に活発なディスカッションがなされていました。それだけにうまく行くチームもあれば意見がぶつかり合うチームも。それでもお互いが意見を受け入れ合いゴールまで達せられる底力は実に見事です。

各チームのプレゼンに対しては渡邉さんから本気のフィードバックがなされ、彼らもさぞ嬉しかったと思います。

プレゼン資料はお持ち帰りになりました。
どうされるおつもりなのでしょうか・・・まさか!(・∀・)ニヤニヤ
その可能性もある、とおっしゃっていたような?
もしそのようなことがあれば生徒たちの大きな自信になること間違いなしでしょうね!

午後には仕事でロスへ行かなければならない、そのようなお忙しい時期に彼らのために時間を作ってくださいまして本当にありがとうございます!

見た目も生き様もかっこいい大人の姿に生徒たちはメロメロ。

大人になるって悪いもんじゃないだろう?
早くこっちの世界においでよ!