村口 賢一郎氏・特別授業“マーケティング処世術” [国際基督教大学高等学校] (2015.6)
2015年6月3日、国際基督教大学高等学校においてテラス特別講師・村口 賢一郎氏による特別授業“マーケティング処世術”を実施しました。

本日、私立ICU高校におきましてテラスのプログラムが実施されました。

Google Japanのプロダクトマーケティングマネージャーである村口 賢一郎さんを講師にお招きした特別授業です。

「オトナの社会を『予習』しようぜ!」

をコンセプトに、自ら参加を希望した意欲ある高校生とのアツい時間を、様々なアクティビティを交えながら過ごします。

さて今回はどんな化学変化が起きるでしょうか?

村口さんが今まで制作してきた数々のコマーシャルを例にしながら、「物事の価値を高めるには、高めた価値を人々の心に残すには」を生徒たちに問いかけます。

本日学んだ事柄をそれぞれのチームが総括して、最終プレゼンテーションに臨みます。

Chromebookを使って情報収集するもよし、資料を作るもよし、模造紙にペンで描き上げてもよし、限られた時間の中で各チームが準備を進めます。

初めて触るデジタルガジェットであるにもかかわらず何のアレルギーもなく使いこなしてしまう姿は、なるほどデジタルネイティブ世代だと感心させられます。

さあ、まもなく最終プレゼンです。

もちろんテラス恒例の「アレ」も用意されてますよ!

5年後の未来には何が世の中を賑わせているか、を自分たちなりに仮説を立てて各チームがプレゼンしました。

優勝チームはこちら。マイナンバーに関する発表でした。

賞品は盛り盛りのお菓子と、村口さんからのGoogle特別ノベルティ!

最後は出席した生徒たちに向けて講師からTake-Home Messageが告げられ、テラス初の試みとなる外部講師による特別授業が無事に終了しました。

今回も周到な準備で場をセットしてくださったICU高校の先生方に深くお礼を申し上げます。

最後に、ご多用の中にも関わらず今回の授業をお引き受けくださいましたムラケンこと村口さんへ心から、「ありがとうございます!」

番外編

授業終了後、教室から帰らずひとり残っている生徒がいました。

話しづらそうにしていましたが、どうやら「将来何になればいいのかが分からない」と深く悩み、今回の授業がその答えになればと考え参加したそうです。

日々様々なプレッシャーの中で、それは周囲からであったり自分自身から生まれるものであるかもしれませんが、彼女なりに手探りしながら懸命に道を見つけようとしています。

それをただ「思春期だ」「誰もが通る過程だ」と一蹴してしまうのは簡単ですが、彼女の人生に何の接点もなかった大人と身近に触れることによって、今まで思いもしなかった視点で将来を考えることができるかもしれない。ほんの少しでも何かのヒントになるかもしれない。

一度の授業ではほんのひとり二人かもしれないが、そういう機会をたくさん作れればさらに多くの子供たちがきっかけを作れるはずだ。

……歩むべき道を明るく「照らす(テラス)」。

まさに私たちの目指すべき姿の一端を、本日見ることができたのかもしれません。

彼女はもちろん、みんなにとって将来が予測不能なエキサイティングなものであることを願っています。

受講後アンケート

受講生のアンケート結果の一部を掲載します。

  • “マーケティングとはただものを売ることではなく、企業の思想を反映しているものだと分かった”
  • “ものの見方が変わりました。いろいろなものをもっと主観的に見られるようになった気がします”
  • “商品が出てこないCMはどういう意味があるのだろうと思っていた。でも今日その意味が分かった。企業イメージをどういう風に決め、印象付けているのかを知ることができて面白かった”
  • “時代によって価値観が変わるから、自分が夢中になっていることや信じているものは持ち続けるべきだと思った”
  • “「マーケティング」ってどこか遠い存在というか、私たちは「消費者」という感覚でいたので、実際に「売る」側の方に会えて、あ、こういう風に売るのか、こういう理念を貫くのか、と知ることができて面白かったです”
  • “形も機能も同じものをどのようにして売れるようにしていくかなど、将来(今でも)役に立つことをたくさん学びました”
  • “普段「こんなの商品とカンケーねーだろ」と全力でツッコんでいるCMが、実は付加価値を与えるのに必要だったことに驚いた”
  • “「モノの値段」についてすごく気になっていました。「これ本当に必要かな」と思って買うのをやめることがよくあって、結構ストレスだったので、いっそ作る側になれば楽になれるんじゃないか、と思いました”

高校2年生らしいヤンチャなものもあれば、なかなか鋭い気づきを含んだものまで。最後の意見なんてもう最高にCooooolですね!

しかしどれを読んでも、全員が授業のコアメッセージをしっかりと受け取っていることが分かります。

みんながそれぞれに楽しみながら学んでくれたことを心から嬉しく思います。