講師・西川 昌徳さんの特別授業“君たちはどう生きるか” [国際基督教大学高等学校] (2018.8)
2018年8月28日、西川 昌徳さんを講師に迎えて特別授業“君たちはどう生きるか”を実施しました。

〔2018/9/4追記〕
西川さんご本人が当日の模様を記事にしてくださいました!
場に飲まれた緊張。そこからが始まり。

2018年8月28日、国際基督教大学高等学校において実施したGLBCの特別講師として西川 昌徳さんがお越しくださいました。

西川さんは大学卒業後、12年間で36カ国・90,000kmを自転車で走破し、この日も日本一周(2周目)の最中に北海道・稚内からわざわざ飛行機で駆けつけてのご登壇でした。

授業のタイトルは「君たちはどう生きるか」

彼がなぜ、どのようにして自転車旅人という道を選ぶに至ったのか。人生の分岐点でどのような決断を下してきたのか。

私たち大人が聞いても「この人ガチでヤベェ・・・」と思うほどなのに、高校生にはどう映ったでしょう。周囲から期待されたレールを歩むことを余儀なくされてたり、他のレールを知らないためにそれしか選択肢を持ってなかったり、そういう人にとってはまるで別世界の話に聞こえたかもしれません。でも西川さんも20年前は彼女たちと同じ高校生で、その後の決断の数々が20年間のレールを形作ってきました。

いままだ道が見えてなくても構わない、見えてきたときに自分の内なる声にまかせて決断する。そういう生き方もあるよ、それでも良いんだよと教えてくれたようでした。

様々なエピソードや写真を交えながら自身のバックグラウンドを紹介してくれた西川さんが、ここで彼女たちへ問いかけます。

「周囲の期待や常識を取っ払ったら、あなたが本当にやりたいことは何ですか?」

西川さんがともすると非常識に映りかねない、しかし自分にまっすぐな決断をして自転車旅人になったように、彼女たちがもしそうできるならどんなことに没頭したいと思うのか。短い言葉、たった一言でも良いので吐き出してください、と。

昼食を挟んで彼女たちには自問自答する時間が与えられました。

食事が終わり次々と付箋が貼られていきます。

カメラ、能楽、ボランティア、スポーツ、アニメ等々。中には「無知の知」という哲学的な言葉が書かれたものもありました。

これらは誰かに強要されたものではない、いわば彼女たちが心の底からやりたいと吐露された言葉の集合です。それを西川さんが次々と分類していきます。こうしてグルーピングされた言葉の持ち主同士でチームを作り、“新たな価値”を作るよう指示されました。

チーム別で話し合われ、プレゼン案が作れられていきます。

発表の時間。

するとどうでしょう、ひとりひとり、書かれた言葉に対するほとばしる情熱が次々にあふれ出ます。それぞれが全く違う情熱や、外からは見えない確固たる内面を持っていることに感心すると同時に、情熱を向ける先ってこんなにたくさんバリエーションがあるのか、と驚かされました。自分の世界の狭さを感じてしまいます。

西川さんもこのワークでこれほどの化学反応が起こるとは予想していなかったようで、とても刺激を受けたとおっしゃっていました。

多くの大人は彼の生き様に憧れます。しかし家族や仕事、守るべきものがあるからと“やらない理由”を必死に探して自分を納得させます。

でもそういうものを取り払って真に情熱を向けられるものに、自分にとって最も価値あることにフォーカスできるとしたら何を思い浮かべるでしょうか。私たち大人こそが受けるべき授業なのかもしれません。

最後に、実は最も盛り上がったのは西川少年の恋愛事情、というのはここだけの秘密です(笑)

さすが女子!

西川さん、本当にありがとうございます!