本日よりICU高校の生徒数十名を対象に【グローバルリーダーシップブートキャンプ(GLBC)シーズン1】を実施します。
某所セミナーハウスにて逃げ場のない2泊3日の「リーダーシップ強化合宿」。大人でも音を上げる最高濃度の内容が予定されています。
GLBCでは毎回、通常トピックとは別の「FUTURE WORK」「地頭(じあたま)を鍛える」といったショートセッションが夜間のおくつろぎタイムに行なわれていました。(といってもそこはテラス、頭も手もフルに使う手加減のないものですが)
今回はそれをこれまでより多い3枠に拡大。かつ各専門分野の第一線でご活躍されている外部講師3名をお招きし、頭が眠っている深夜と早朝に脳を刺激し続けてもらいます。
最終日にはGLBCの総仕上げとしてもちろん最終プレゼンの場が用意されていますがここでも前回から発表内容を増やし、さらに生徒たちの心身を追い込む要素が仕掛けられています。
彼らにとっては非常にタフな3日間となることでしょう。もちろんこれは「やりきってくれるだろう」と私たちが彼らへ期待を寄せている裏返しでもあります。
楽しみですね。
テラスでは随時授業の模様を更新してまいります。
Day 1
高校生向けのグローバルリーダーシップブートキャンプ(GLBC)を実施しています。
オープニングを経て、ひとつ目のアクティビティ「自分が考えるグローバルとは?」を行ないました。
様々な意見が出ましたね。なんとなく理解してしまっている言葉に対して改めて意識を向け、チームで再定義します。
そのほかにチームのルールを話し合って決めたりと午前中は主にチームビルディングを中心に進められました。
お昼を食べて、午後のセッションに入ります。
朝の集合が早かったこともありここから夕方まで眠気のピークが来る正念場です、、、気を引き締めてまいりましょう。
午後のセッションを終えたら夕食です。
ようやく長い1日が終わりました。ゆっくり身体を休めて明日に備えましょう。
……
……いや、まだ終わりません。
お招きした特別講師が到着し、いよいよ恐怖のナイトセッションが始まります。
自ら立ち上げた劇団を20年以上に渡って率い続け、現在は主に一人芝居に活動の場を移している原 真善美さんにアクティブラーニング形式の授業をしていただきました。
テーマは「表現」。
そもそも、自分はそこに存在するだけで表現をしているんだという気づきから始まり、ニュートラルな自分の外見が周囲に与えてしまっているイメージはどんなものかを再確認します。
普段お化粧をするために鏡を見ることはあっても素の表情を眺めるために見ることはないからか、人によっては自分の素と向き合う行為に苦しみを感じたかもしれません。男子なら尚更ですね。
他にもアクティビティーを行ないましたが、なんといってもテラス特別講師の目玉は講師が語る哲学です。いや、もっと軽くアツい気持ちと言ってもいいかもしれません。それを存分に発信していただきたったひとりにでも想いが届けば最高と考えています。
ひとりでも多くに、ではありません。たったひとりにでも、です。触れる琴線はほんとに人それぞれですから。授業を純粋に楽しむだけの人がいていいし、もっと言うと楽しくない!と思う人も当然いるかもしれません。でもひとりでも何かキャッチしてくれればそれでいいんです。
テラスでは、特別講師には前もってそのように伝えます。その代わり講師のキャラクターを存分に発揮した、あえて的が狭いかもしれない授業を行なってもらいます。
原さんの授業も彼女にしか語れない多くの話とともに、深く共感してくれる人がひとりでもいたら心から嬉しく思います。
ありがとうございます。
さて本当に今日は終了です。明日からまたタフな時間が連続します。ゆっくり身体と頭を休めて寝てくださいね。
Day 2
2日目が始まりました。
全員が十分な休養をとり新たな気分で取り組み始めます。
まずは先日を軽くおさらいし、早速、特別講師の授業が始まりました。
2人目の特別授業講師は貫洞 欣寛さん。新聞社のニューデリー支局長でリビアやシリアの内戦などの取材を経て、現在は南アジア情勢やネパール大地震を取材していらっしゃるジャーナリストです。
辛い状況に置かれている当地のリアルな状況をそのままの姿でご紹介いただきました。
家族が殺され仕事もなく、パスポートが発行されないので国外にも逃げられない、自らの将来を自らで決める自由もない青年たちがいる。ひるがえって自分たちはいかに自由な環境にいるのか、自分の道を自分で決められる幸せを改めて認識させられます。
講義後は時間の許す限り質疑応答がなされ、本物の世界に生きるオトナと真剣な言葉のやり取りがなされていました。ICU高校生の的を射た質問に貫洞さんも感心されていた様子です。
限られた時間でしたが生徒にとっては自分たちが置かれている環境を見つめ直すいい機会を得られたのではと思います。
ありがとうございます。
午後は学ぶトピックを少なめに、最終プレゼンに向けた準備時間が割り当てられています。逃げられない最終プレゼンがいよいよ近づいていると、実感する時間帯に突入します。
ここからさらに、、、波乱が起きますよ。
2日目の午後。2泊3日のちょうど中間。
集中力が切れてくるこの時間には講義、ワークの合間に目覚ましとなる身体を使った楽しいアクティビティが行なわれます。
これは、、、なんだ?!
どんなアクティビティ??
デモンストレーションということで先生のひとりに無茶振りしてしまいましたが、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。
これで場がほぐれたかその後の各チームも説得力のある、迫真の演技が続きました。採点者の先生たちも大爆笑!
昨夜行なった特別講師・原さんの授業「表現」の学びが早速活きましたね!
みなさん少しは疲れが吹っ飛んだかな?
これで講義は終わり。午後の残りの時間は最終プレゼンに向けた作業の続きです。時間だけがどんどん過ぎ去ります。本番までに間に合うのか、上手にマネジメントできるか。GLBCシーズン1はここから参加者全員のチームワークが試されるステージに入ります。
2日目の夜間セッションも前日と同じく特別授業です。
3人目となる講師は土屋 順志さん。ファッションデザイナーです。大学ご卒業後にパリへ渡り、現地ファッションスクールに通いながらデザイナーアシスタントを務め、以降様々なショーの衣装を作ってきました。デザイナーでありながら縫製もする100%ファッション職人です。
そのような彼が伝えるのは「ブランディング」。
アパレル界に蔓延する、とある問題の提起から始まります。他社のコピーばかりが溢れてしまっている、と。それはなぜか。理由が授業では語られました。それによってどのメーカーもブランドを確立できないor長続きできないでいるとのことです。
ブランドを作り上げるとはどういったことなのか。各メーカーのブランディングアドバイザーもなさっている土屋さんならではの手法が紹介されます。土屋さんが持参してくださった実物のブランドアイテムを使って各チームでアクティビティを行ない、発表してもらいます。
角度を変えると色を変える素材、素材が放つ香り、手触り、頑丈さ、そういった要素は写真では得ることができません。実物だけが持つ力です。生徒たちは実物を前にし、触ったりすることで様々なインスピレーションを得ていたように感じました。
ブランドはそのものの価値を高めてくれます。そしてブランドはファッションだけではなく「自分」という人間についてもセルフブランディングを行なうことで新たな個性の再発見につながることが期待できます。
他人のモノマネではなく自分ならではの軸をしっかり持って将来を活躍してもらいたい。そのようなメッセージを伝えてくれる授業でした。
ありがとうございます。
さて気がつくともう午後11時……疲れもピークですね。
翌日の最終プレゼンの準備もまだ1割程度しか進んでいないはずです。完成までに越えなければならないハードルはまだいくつもあります。無事に準備を終え、リハーサルを行ない、本番へ臨むことができるのでしょうか。
さあみなさんの底力を発揮するときです。お互いに協力し合い、全員でゴールしましょう!
Final Day
3日目、最終日を迎えました。
もうここからは講義はありません。最終プレゼンに向けて残された時間をフルに使って準備を進めていきます。
タイムマネジメント、ミーティングファシリテーション、リスクマネジメント、プランニング、プレゼンテーションスキル等々に加え特別講師3名による授業の内容、、、昨日までの2日間で学んだすべてのインプットを総動員し、参加者全員の手によって制限時間までアウトプットし続けていくタフなタスクです。
最終プレゼンはお招きした4名のゲストに向けて行なわれます。内輪で終わりにならない、お遊びではなく本物のゲストです。
それを聞いた生徒たちの顔がみるみる青くなるのが分かりました。
でも時間は必ずやってきます。
慌てても、逃げても、しょうがない。自分たちが2日間で経験してきたことを信じ、たとえ失敗したとしても最後までやり抜き、次のステージへ自分を成長させていって欲しいと心から願います。
さあゲストがやってきます。
最終プレゼンのときが、やってきます。
Final Presentation
ゲスト到着までいよいよ1分を切りました。
出迎えの列を作る彼らの表情には緊張が滲み出ています。でもそれはこの時を真剣に目指してきたからこそ。こういう時こそポジティブに捉えてみましょう。緊張はのちに得る喜びの大きさの裏返しですから。
ついにゲストが到着です。
少し発表の入りが堅いようでしたが次第にいい具合に力が抜けて自然な集中力が出ていましたね。詳しいプレゼン内容はここでは触れられませんが各個人が、各チームがしっかり役目をこなしてひとつのglobeを作り上げている様子はまさにこの合宿・GLBC(グローバルリーダーシップブートキャンプ)が目指す姿そのものです。
主観的に見てそれぞれに課題が残ったところ、もっとできたであろうところはあったかもしれません。でもゲストの方々が好意的におっしゃっていた、客観的な感想もまた真です。
初日から最終プレゼンまでをやり抜き、成功して終えられたことにぜひ自信を持ってくださいね。
最後にクロージングセレモニーを行ない、ICU高校のGLBCシーズン1 SUMMER 2015は幕を下ろしました。
3日間彼らのチャレンジを撮り続けた写真に少し魔法を掛け、プレゼントを贈りました。喜んでもらえたかな?
開催に向けてご尽力くださいましたICU高校の先生方、わざわざ遠方まで最終プレゼンをご覧くださいましたゲストの方々、誠にありがとうございます。
そしてタフなスケジュールの中、タフな内容を最後までやり続けた彼らのポテンシャルに最大限の賛辞を贈ります。