GLBC リーダーシップ編 [国際基督教大学高等学校] (2014.8)
2016年8月25日〜27日、国際基督教大学高等学校(東京都)においてGLBC シーズン1〈リーダーシップ編〉を実施しました。

本日 2014/8/25-27まで八王子にてGLBC(Global Leadership Boot Camp)を行います。文部科学省からSGH(Super Global High School)に指定された都内某高校の高校一年生から三年生までの約20名が参加されます。

GLBCでは2泊3日の間に仮想プロジェクトを通じてリーダーシップについて理解を深め、生徒たちは4チームに分かれて多くのアクティビティを行います。最終日には生徒たちによるファイナルプレゼンテーションが行われます。

今日から3日間、研修の模様を随時更新してまいります。

Day 1

GLBC、3日間の合宿がいよいよ開催です。
はじめに高校の担当の先生によるオリエンテーション。
この空間で、白熱授業が始まります!

自己紹介

参加者は学年も様々。初めて会う相手も多いのでまずは自己紹介から。
初対面とか関係なし?! もう和んでる!

イントロダクション

今回の最終目標がついに発表される。

「え、マジで?!」
「ほんとなの?!」

生徒たちが困惑する中、クラスにいきなり怪しい人物が乱入!!
彼の正体は?!
このブートキャンプは予想外の出来事が次々と起こる、、、
みんな、頑張ってついてこい!!

いよいよ1回目のアクティビティが始まった。

SGH(スーパーグローバルハイスクール)向けカリキュラムらしく、まずは「グローバルとは」何かを再認識する。

お昼を挟み、休む間もなく午後最初のアクティビティ。

「みんなが考える『リーダーシップ』とは?」

たくさん出ること出ること!

でもこれ全部備えた完璧なリーダーなんて、いないよね?!

だけど誰もがリーダーなんだ。自分のリーダー特性を知ろう。

最も優秀なリーダーとは・・・ご飯を奢ってくれる人だ!?

特性分析に基づいたチームビルディング。

先生チームも例外じゃない!

一緒にアクティビティをしてもらっています。

1日目午後、引き続きアクティビティを行っています。

朝早い集合だったので疲れが見え始める生徒たちも。

しかし今夜は10時までセッションが続くのだ。

まだまだ音を上げている場合じゃないよーみんな!

午後のセッション終了、夜のセッションまでは自由時間となります。

日が落ちて眺めたら、食堂のある別棟がホーンテッドマンションに様変わり、、、
なかなか味のある建物です。

女子たちはテンションMAXではしゃいでます。

今回はSGH(スーパーグローバルハイスクール)向け合宿ですが、1日目の仕上げにおまけセッションとして “FUTURE WORK” を実施しています。

隠れた存在ですが講師陣、先生方も全力です!

1日目の最後に行なった “FUTURE WORK” にて。

優勝したチーム2、賞品のハーゲンダッツを勝ち取り歓喜のショット!

どのチームも素晴らしいプレゼンテーションでした。

Day 2

2日目のセッション開始です。

前日を少し振り返ったあと、早速新しい内容へ進みました。

午前は「プランニング」について。

とあるイベントを開催する見積もりをチームで話し合います。

午後のセッションが始まりました。

「エクセレントなチームとは?」

1日目は個人のスキルに集中しました。
2日目はチームのパフォーマンスについて意識を向けます。

昨日、今日とみっちりカリキュラムを進めてきたおかげか生徒たちも徐々に慣れてきたようです。

そろそろ疲れが見え始めてもいいころなのですが・・・

みんなタフだ!

続くカリキュラムは今年6月にもこちらの高校で実施させていただいたものです。

各チームに出された異なる決定事項(無茶なお題)に対して解決策を示していく、というものです。

あまりの無茶っぷりに生徒たちからは非難囂々の嵐。

でも解決しなければならない!

社会に出れば無茶振りばかりなんだもの・・・

みんなの集中力も切れつつあるところでブレイク代わりに、ちょっとワイワイ楽しいエクササイズ「紙に何人乗れるかな?」が始まりました。

優勝チームには豪華賞品、なぜか女子に大人気(?)の茎わかめ梅味を贈呈!!

さて眠気も吹っ飛んだところで本日最後、2時間超のアクティビティに突入です。

明日の最終発表に向けてプランニングを進める各チーム。

難しいのが、自分たちがよくても他のチームと協同して行なわないと実現できないということ。

相手との妥協点を探るコミュニケーション力が求められます。

もうひとつブレイク!

「タイタニック」

謎のアクティビティですが、子どもたちの白熱演技で盛り上がりました!

2日目が終わろうかというそのとき、講師の携帯に着信が!

(あんとにおダケドォ〜)

お調子者アントニオが初日に続き登場で教室のボルテージも最高潮に。

みんなが爆笑しているのもつかの間、彼はとんでもない爆弾を落として消えていってしまいました。

OMG…頭を抱える生徒たち。

物事が常に順調に進むとは限らないのだ。

夏の夜はやっぱり花火、だよね?!

2日間やりきったお祝いです。

まだまだ合宿も1日を残していますが、このときくらいは頭から忘れ去って楽しもう!

今日はここまで。

いよいよ明日はファイナルプレゼンテーションです。

Day 3 (Final Day)

いよいよ最終日。連日10時間を超えるセッションに加えて、生徒たちは昨晩、自主的にみんなで集まって就寝時間ギリギリまでディスカッションしてたらしいです。素晴らしい!

午後のファイナルプレゼンに向けて、生徒も講師陣もラストスパートです!

最終プレゼンでは合宿で得た内容をそのままアウトプットするのではなく、自分の解釈や洞察を加え、自分の言葉にしなければなりません。

またリソース(人、時間、情報、資材)も限られた中で表現を作り上げる必要があります。

たいへん難易度が高いタスクです。

あともうひといき!

いよいよ最終プレゼンの時がやってきました。

とある人物に扮装したスペシャルゲストをお招きし、その方に向けてプレゼンをします。

生徒たちはゲストの正体を本番開始後に初めて知ることになります。

でも驚いている暇はありません。もう本番は始まっています。

最終プレゼン前に彼らは自分たちでスケジューリングをし、リハーサルを行いました。

しかし無情にも途中で時間切れとなってしまいます。

限られた時間で何かを成し遂げる必要があるとき、求めるクオリティとの妥協点を見つけ、優先順位をつけてタイムマネジメントしなければなりません。

全体リハーサルを行えないまま本番を迎えてしまうことは成功への心の拠り所を失うことに等しく、不安や心配はピークに達しているはず。

そんな表情を浮かべた彼らを見てこちらまで胸が痛くなってしまいました。

後半部分はもう一か八かの一発勝負。

果たしてどのような結果となるでしょうか。
彼らに笑顔が戻るときはくるのでしょうか。

最終プレゼンの前半は主に展示物を使った発表です。

展示物は作るチームとそれを使ってプレゼンするチームに分かれ、チームごとにパフォーマンスを発揮していたのはもちろん、はじめの頃こそギクシャクしがちだったチーム間のコミュニケーションもお互いの歩み寄りの努力で終盤には良い協力関係が築けていました。

プレゼンも実に堂々と、伝えよう/伝えたいという気持ちが前面に出た非常に熱のこもったものでしたね。

今回の合宿の内容は決して易しいものではありませんでしたが、自分なりの表現や過去の失敗経験から得た教訓を加えた様子などから、彼らは見事なまでに理解していたことが展示プレゼンからも伝わってきます。

お招きしたゲストの方にも感じていただけたかと思います。

そしていよいよリハーサルができなかった後半に入りました。

何枚ものボードを使い大人数で行なうパフォーマンスですから動きのタイミングは入念に確認すべき事項です。

芝居の世界でもゲネプロ(=リハーサル)の前に「場当たり」といって演技以外の、役者・小道具の出ハケ、照明・音響のきっかけ等、舞台の段取りだけを確認する稽古があります。

一見地味ですが進行に関わる重要な稽古で、これをやらずに本番を迎えることは通常ありえません。

しかし今回の彼らがそうでした。

全部できてなくても途中まではできている。

しかし「ベストを尽くしたい」という彼らの強い気持ちが、リハーサルを完遂できなかった悔しさとなって表れていました。

やや硬い表情のまま始まったように見えました。

ところで本番というのは不思議な生き物で、稽古場で何十回と練習しても出なかった表現が、舞台の特別な空気や異常な集中力の中で無意識にぽっと出たりするんです。

私も「共演者が迷惑するから出すものがあるなら稽古場で出しておけ」と演出からよく言われましたが、それだけ本番と稽古は別物だということです。

ある意味、いい方向に気持ちを吹っ切ったところもあったのでしょう。気がつくと皆の表情がほぐれ、リハーサルでも見せなかったいい顔になっているではありませんか。

リハーサルでその表情をなぜ見せない?(笑)

そして「あ、これはもう最後までやり切れるな」そう確信しました。

彼らにしてみたら多少の段取りのミスなどはあったかも知れません。

しかし見てる方にとってはそんな些細なことより、伝わってくるものがあるかどうか。

この一瞬のために、この一瞬のことだけを考えて、ずっと準備をしてきたんです。そうして懸命に作り上げたものが伝わらないわけがない。

クロージングセレモニーでゲストの方が仰ったご感想が何よりの証拠です。

終わった後は全員、喜びとも安堵ともつかない、何とも言えない表情を浮かべていましたね。

短い時間の中で、制約をものともせずにここまでのプレゼンをやり遂げた彼らは見事としか言いようがありません。

そして、

「人生、何事もリハーサルができるとは限らない」
「でも逃げずにやり通せばなんとかなる」

この合宿を通じてそんなことも感じてもらえていたら幸いです。

今回の実施において最大限のサポートをしてくださった学校の先生方には心からお礼を申し上げます。

無理なお願いもございましたが「子供たちのためなら」と一肌脱いでくださったことで、最高の思い出になってくれたはずと信じております。

ありがとうございました。