数学×アルゴリズム〈デジタルデバイスを使わないプログラミング授業〉 [聖学院中学校・高等学校] (2017.4)
2017年4月22日、聖学院中学校・高等学校においてデジタルデバイスを使わないプログラミング授業「数学×アルゴリズム」を実施しました。

2017年4月・土曜日放課後、聖学院中学校・高等学校の希望者を対象に開かれる数学思考力labの一環として同校の新中学2年生向けに、デジタルデバイスを使わないプログラミング授業「数学×アルゴリズム」を実施しました。

数年前から同校のレギュラーカリキュラムとなっている数学思考力labを刷新するにあたり中学2年生向けに“プログラミング思考”を取り入れたい、とオファーをいただき実施したのが2ヶ月前。

年度が変わり、実質2シーズン目となる新・数学思考力labで再び授業の機会をいただきました。

今回も同様に前半・アルゴリズム、後半・プログラミングの構成。いずれもデバイスは使いません。

テラスではデジタルスキルについて

・コンピューターリテラシー
・情報リテラシー
・プログラミング思考(アルゴリズム)、スキル

と明確に区別して内容を構成しています。理由は単純で、互いに異なるリテラシー、スキルであり同列で取り上げるべきでないと考えるからです。一般的にこれらはごっちゃに語られがちで、特にWordやExcelといったオフィス系ソフトウェアの使い方やSNSとの付き合い方からプログラミングまで“単にデバイスが介在するから”との理由で幅広く取り扱われてしまう「情報」科目の無秩序ぶりには胸を痛めています。

もちろん相互に、密接に関連する要素は多くあります。しかし小学校における2020年のプログラミング必修化にあたり「なぜプログラミングを学校の科目として学ぶのか?」に対してプログラマを養成するからとは答えたくありません。

プログラミング教育の核は「目標を効率よく実現するため論理的に、理路整然とした実行計画を立て遂行する思考法」であり、そういったロジカルさを日常で活かせるよう目指すものであるはずです。デバイスの有無は問いません。

テラスのプログラミング教室は、デバイスと離れたところからプログラミングを考えてみるないようになっています。

とはいえプログラミングはデバイスと非常に親和性が高いものであり、もしも興味が湧けばこの先にデバイスを用いたプログラミングの学びが広がっているのは間違いありませんし、興味が湧いてくれるに越したことはありません。

すでにレゴ・マインドストームでプログラミングを経験した生徒もいたようですが、「ロジカルさ」とはどういったことなのかを生徒たちに再認識してもらえる機会になったようです。

これをきっかけにエンジニアを志す生徒が一人でもいてくれたら大きな喜びです。